何歳からピアノを始めるのが良いですか?答えは・・・その2

 

こんにちわ!

 

先日「何歳からピアノを始めるのが良いですか?答えは・・・その1」という記事を書きました。今日はその続きです。

 

前回の内容が知りたい方はこちらをご覧ください。

 

www.children-piano-study.com

 

では、早速続きに行ってみましょう。

 

 

 

レディネス(準備性)の重要性!早くからやっても・・・

 

 

心理学用語に「レディネス」という言葉があります。これは、「学ぶ側の状態が、学んだことを十分に吸収できるだけ整っていること」を表します。つまりどういうことかと言うと、環境を十分に整えたからと言って、お子さん側の準備(発達具合)が十分でないと、学んだことを吸収できないよ!ということです。(これを成熟優位説といいます)

 

この例として心理学のテキストでは、双子の赤ちゃんの話が出てきます。双子の片方に階段を登る練習をさせて、もう片方は何もしない。そうすると、練習した方は当たり前ですけど早いうちから階段を登れるようになりますよね。その後、もう片方にも階段登りの練習をさせると・・・最初に学習した片方の子供よりも短期間で登れるようになり、登りきる時間は最終的にどちらも同じだった、というものです。つまり「早期教育するよりも、発達を待ったほうが学習の効果が高い」という結果になった。

 

この例にもあるように、あまりに早い時期からピアノの練習をさせても、フォローする親の方が大変なだけであまり身についていないという事態になりかねないのです。実際、「未就学のうちにピアノを習い始めるよりも、小学校に入ってから習い始めた方が上達のスピードが速い子が多い」と娘の先生もおっしゃってました。

 

また、こんな例もあります。実は私。娘が0歳のうちから3歳くらいまで、自宅で毎日1~2時間子供用の英語教材で遊んだり、英語で話しかけるようにしていたのですが・・・英語はほぼ身につかなかったという残念な結果に終わりました。当時は心理学を勉強する前で、子供は教えれば何でも覚えると思っていたから、なぜ娘はこれだけ熱心に教えても興味を持たないのか不思議で不思議で!幼稚園入園をきっかけに「おうち英語」をやめて、その1年後くらいに、教えていた頃は毎日のように歌っていたお気に入りだった英語の曲を聞かせたら。なんと!!「この歌初めて聞いた~」と言うではありませんか!!あんなに楽しそうに歌ってた曲すら覚えてないなんて・・・ガッカリを通り越してビックリしたのを今でもよく覚えています。つまり、この段階では娘の英語学習に対するレディネスは整っていなかったということですね。そんな娘。今では学校で定期的に英語の授業があるので、簡単な自己紹介くらいは英語で話してます。あれだけ頑張った私は何だったんだ!トホホ。

 

何歳から始めるのがオススメ??

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まとめると、「何があってもピアノ練習をサポートする」という親側の強い意志がある場合か、「うちの子は発達が早そうだ」という場合は、早い段階でピアノを習わせても大丈夫だと私は考えます。先日の記事で書いた「絶対音感」は臨界期もあるので、「ピアノも弾けるようになって欲しいし、絶対音感も身について欲しい」というママ(パパ)のみなさんは、毎日一定時間練習のサポートができれば早いうちから習わせても問題ないでしょう。(一番小さい子で2歳からピアノを習い始めた子を知っていますが、早くても3歳。だいたい4~5歳で始めるのが一般的です)

 

年齢が進んでからピアノを習った場合は??

 

「なるほど。でもうちは共働きで、小さい子のピアノ練習はサポートできない。」「送迎ができないから自分で近所のピアノ教室に通えるようになるまで待ちたい」というご家庭もあるでしょう。そういう場合、ピアノ学習は不利になるのでしょうか?

 

答えは「NO」です。

(ただし、お子さんが自分からピアノを習いたいと言ってきたり、練習する意志が強くある場合に限ってですが)

 

ある程度年齢が進んでからピアノを習い始めても、ピアノがほかの人よりも上手くなった人は実は沢山います。

 

山崎亮汰さんという若手ピアニストがいらっしゃいます。彼は小学校2年生からピアノを習い始めたようなのですが、わずかその2年後に「ピティナ・ピアノコンペティション」という子供が出場できる中では最難関の1つと言われているコンクールの全国大会で金賞を受賞しています。(しかも飛び級と言って、該当学年よりも上の級を受けています)

 

彼がピアノを習い始めてからわずか2年後の映像がこちら。

www.youtube.com

 

ピアノが分からない人向けに簡単に説明すると、この曲、習い始めてたった2年で弾けるような曲じゃありません!そもそも小学校4年生でこの曲を弾いている子なんて、そういるもんじゃありません。本人のやる気と才能があれば、習う時期なんて遅くても全く関係ないというよい例でしょう。

 

他にも、深谷直人先生というとても有名なピアノの先生は(田村響さんという世界的に有名なピアニストの先生)なんと、ピアノの習い始めは高校1年生、それで大学は芸術大学のピアノ科に進学したなんて例もあります。

 

更に路線は脱線してしまいますが、50代で突然ピアノを練習しはじめて「ラ・カンパネラ」という難曲を弾けるようになってしまったおじさんピアニストもいらっしゃいます。

pianolaboratory.livedoor.blog

 

こう考えると、一概に「習い始めが早ければ弾けるようになる」もんじゃない、ということがお分かりでしょうか。ママ(パパ)のみなさんでも、今から弾けるようになりたいという強い意志さえあれば、ピアノ弾けるようになっちゃいますよ!

 

まとめ

「何歳からピアノを始めるのが良いですか?」という質問の答えは・・・

 

  • お子さんがやりたがれば何歳からでもOK!
  • ママ(パパ)が粘り強くサポートができれば何歳からでもOK!
  • 絶対音感を身につけさせたければ6歳までには習わせたいけれど、子供にイマイチやる気が見られなければ、根気よくサポートが必要

 

です。

 

ではでは。

みなさんのピアノライフがステキなものになりますように!